プログラム
市民講演会
下記の2つのテーマで市民講演会を開催いたします。参加費は無料です。
- 日 時:2013年9月8日(日)16:30〜18:00
- 場 所:大阪大学豊中キャンパス 文法経研究講義棟4階 文41番講義室
- 受付開始:15:30
テーマA:保健統計データの見方-健康で長寿な社会をめざす統計-
講 演 者:村上 義孝 先生(滋賀医科大学)
時 間:16:30~17:15(45分)
概 要:
国や自治体が実施する保健・医療・福祉分野の様々な施策や活動は、保健統計とよばれるさまざまな統計調査の結果に基づいて計画・実施・評価されています。保健統計の活用例としては、平均寿命や出生率をはじめとして毎年のようにマスコミ報道されるものや、メタボリック・シンドロームの割合など最近話題にのぼっているものがあります。保健統計を正しく理解することは、わが国の健康課題や保健・医療福祉分野の施策や各種活動状況を理解する上でとても重要なことなのです。
今回の市民講演会を通じ、みなさんが健康で長生きできる社会を目指して保健統計がどのように活躍しているか、保健統計から得られたデータをどう読むか、どう日々の生活に役立てられているか、などについてお話したいと思います。主な内容としては、平均寿命・健康寿命について、喫煙・肥満などの病気の原因となるものの年次変化、保健統計にまつわるエピソードなどをお伝えしたいと思っています。
テーマB:統計教育大学間連携ネットワークが目指すビッグデータ時代の人材育成
講 演 者:美添 泰人 先生(青山学院大学)
時 間:17:15~18:00(45分)
概 要:
統計教育大学間連携ネットワークは、文部科学省の事業の一環として採択され、8大学、統計関連学会連合に参加する6学会と、6団体が協力して実施する活動の場として設立した組織です。今後の我が国のイノベーションを推進するには、新たな課題を自ら発見し、データに基づく数量的な思考による課題解決の能力を有する人材が不可欠です。そのような「統計的なものの見方と統計分析の能力」は文系理系を問わず必要とされることから、海外では大学において組織的な統計教育のもとに人材を育成しています。国際競争力の観点からも,我が国でも大学における体系的な統計教育の一層の充実が喫緊の課題です。
このような背景の中で「ビッグデータ時代の人材育成」と取り組むために、私たちは、課題解決型人材育成のための標準的なカリキュラムと教授法を整備し、学習達成度を客観的に評価するために「統計検定」の仕組みを利用することによって、統計教育の質保証制度を確立することを目指しています。
本講演では、この取組の概要と初年度の活動内容を紹介し、合わせて海外において統計教育という課題とどのように取り組んでいるかをお話しします。