企画セッション
2008年度統計関連学会連合大会では,全部で12件の企画セッションが設けられています.テーマ・オーガナイザー・セッション日時および会場・ねらい・座長・講演者・演題は以下の通りです.(2008年6月26日現在です.敬称は略させていただきます.)下記において記載の順番に特別な意図はありません.企画セッションの運営はオーガナイザーに一任していますので,質問等がおありの方は直接オーガナイザーにお問い合わせ下さい.
1. センサス統計と統計レジスター [濱砂 敬郎 (九州大学・経済学研究院)]
日時: 2008年9月9日(火) 9:30-11:30, 13:00-15:00 E 会場
ねらい: 2007年5月に基本改正が行われた統計法は,統計作成における行政記録の活用を統計政策的な基本課題の一つに掲げているが,先進主要国では,統計体系全体の統計レジスター化が進展している北欧諸国はもとより,その他欧米諸国においても,人口センサスや経済センサスの調査対象者の確定や調査項目の把握において,行政レジスターが広く利用されている.本セッションでは,先進主要国のセンサス統計に焦点を絞って,センサス統計の改編状況と統計レジスターの構築状況を紹介することによって,センサス統計と統計レジスターの新しい方向性を展望する.
座長: 舟岡 史雄 (信州大学・経済)
講演者・演題:
- (1) 菅 幹雄 (東京国際大学・経済)・宮川 幸三 (慶應義塾大学・経済)
「米国経済センサスの調査システムについて」
- (2) 藤井 多希子 (慶應義塾塾大学・政策・メディア研究科)
「居住構造の将来予測とGIS」
- (3) 森 博美 (法政大学・経済)
「オランダのSSD (Social Statistical Database) について」
- (4) 森 博美 (法政大学・経済)・藤田 峯三 (ユニコインターナショナル)
「米国センサス局のMAF/TIGERについて」
- (5) 西村 善博 (大分大学・経済)
「フランス新人口センサスにおける建物登録簿(RIL)の役割について」
- (6) 濱砂 敬郎 (九州大学・経済学研究院)
「2011年ドイツ統計登録簿型人口センサスの住所・建物登録簿 (AGR)」
- (7) 石原 秀男 (総務省統計局・国勢統計課)
「平成22年国勢調査に向けた取組並びに人口統計におけるレジスターの活用及び
その問題点」
- 総合討論
2. 統計科学とマーケティング [阿部 誠 (東京大学・経済)・照井 伸彦 (東北大学・経済)・佐藤 忠彦 (筑波大学・ビジネス科学)]
日時: 2008年9月8日(月) 16:00-18:30 D 会場
ねらい: 2006年に発足した日本統計学会分科会「統計科学とマーケティング」の部会活動の一貫として,発足以来の活動成果最終報告の形で企画セッションとして組織して報告する.
マーケティング研究および実務の世界では,標本抽出法に代表される市場調査などのこれまでの統計学との古い関わり方をはるかに超えて,パネルデータの計量経済モデル,多変量解析の各種モデル,時系列モデル,MCMCを用いたベイズ統計分析などが盛んに適用され,統計科学の有用性を発揮している.これら大規模データをマネジメントのために解析する統計手法の開発と応用は,統計学にとって有望な発展領域であり,本セッションの研究報告と討論を通じて統計学の発展を目指す.
座長: 和合 肇 (京都産業大学・経済)
講演者・演題:
- (1) 黒田 哲平 (JR西日本)・近藤 文代 (筑波大学・システム情報工学)
「階層ベイズ手法による混合正規多項ロジットモデルによるバラエティシーキングに着目した顧客セグメンテーション」
- (2)青柳 憲治・齊藤 俊則 ((株)SPI)
「ID-POSデータを用いた広告および値下げ効果の個人差分析」
- (3) 勝又 壮太郎 (東京大学・経済・院)
「コンテンツ滞在時間から考えるウェブサイトマネジメント」
- (4) 伴 正隆 (目白大学・経営)・陳 倹 (電通)・照井 伸彦 (東北大学・経済)
「Estimating Heterogeneous Self and Cross Elasticity When the Number of Observations is Scarce」
- (5) ウィラワン・ドニ・ダハナ (大阪大学・経済)・照井 伸彦 (東北大学・経済)
「参照価格の個人別推定とCRM」
- (6) 山口 和範 (立教大学)・櫻井 尚子 (東京情報大学)・渡辺 美智子 (東洋大学)・深沢 弘美 (東京医療保健大学)
「多変量カウントデータのための量と質に関する同時セグメンテーションモデルとその応用」
- (7) 佐藤 忠彦 (筑波大学・ビジネス科学)・樋口 知之 (統計数理研究所)
「動的個人モデルによる消費者購買生起行動の解析」
3. 政府統計データの二次利用の課題 [勝浦 正樹 (名城大学・経済)・西郷 浩 (早稲田大学・政治経済学術院)]
日時: 2008年9月9日(火) 15:30-17:30 E 会場
ねらい: 昨年,統計法が全面的に改正された.その眼目のひとつは,政府統計データの二次利用であり,国民共有の財産である統計データをより有効に活用すべきだとの方向性が条文に明示された.しかし,条文に盛り込まれた精神を実現するためには,社会的・技術的に解決しなければならない課題も多い.本セッションでは,政府統計データの二次利用に何が望まれるか,その望まれる方向に対して学界がどのような貢献ができるのかを議論する.
座長: 廣松 毅 (東京大学・総合文化)
講演者・演題:
- (1) 美添 泰人 (青山学院大学・経済)
「新統計法と統計情報の利用促進」
- (2) 樋口 美雄 (慶應義塾大学・商)
「二次利用に関する統計利用者からの要望」
- 討論者: 松井 博 (独立行政法人統計センター),石田 浩 (東京大学)
4. 初等中等及び高等教育における統計教育の現状と展望―新学習指導要領を踏まえた体系的な教育システムの構築を目指して― [竹村 彰通 (東京大学・情報理工)・竹内 光悦 (実践女子大学・人間社会)]
日時: 2008年9月9日(火) 9:30-11:30 C 会場
ねらい: 現在の高度情報化社会において,国際的に統計教育のニーズが高まっている.初等中等教育においては,中央教育審議会の答申を受け,文部科学省が新しい学習指導要領案を公表し,中学校数学において統計・確率を扱う新しい領域が設定されるなど,統計教育の改善が今後期待できるといえよう.一方で,わが国の高等教育機関である大学においては,統計学のコースの開講数や内容は必ずしも安定しているとは言い難く,これらの現状把握が必要であろう.本セッションでは,新しい指導要領の告示を受け,初等中等教育における今後の教育方針などの議論を行い,同時に,大学教育における全学部にわたる基礎科目としての統計教育の適切な推進を睨んで,初等中等及び高等教育における体系的な教育システムの構築を議論する.
座長: 竹村 彰通 (東京大学・情報理工)
講演者・演題:
- (1) 竹村 彰通 (東京大学・情報理工)
「学術会議の対外報告:統計教育の現状と今後」
- (2) 竹内 光悦 (実践女子大学・人間社会)・石岡 恒憲 (大学入試センター・研究開発部)・渡辺 美智子 (東洋大学・経済)・林 文 (東洋英和女学院大学)・竹村 彰通 (東京大学・情報理工)
「大学における統計関連科目調査の概要について」
- (3) 木村 捨雄 (鳴門教育大学・学校教育)
特別講演 「創造的科学技術人材育成のための統計教育」
- (4) 鎌倉 稔成・杉山 高一 (中央大学・理工)
「大学院での『資料の利用』教育としてのデータ科学―データ科学副専攻の現状―」
- (5) 馬場 国博 (慶應義塾湘南藤沢中・高等部)
「中等教育の現場における統計教育の実践と展望」
5. Webベースの統計環境と高度マイニング技法 [山本 義郎 (東海大学・理)・南 弘征 (北海道大学・情報基盤センター)・飯塚 誠也 (岡山大学・環境)]
日時: 2008年9月8日(月) 16:00-18:00 C 会場
ねらい: 近年,さまざまな統計情報や膨大な量のデータをWebを通して得ることができる.これらから得られるデータに対して多くの統計環境や統計手法が用いられる.また計算機の進歩によって,統計解析環境も大きく変化しており,対話的な機能や高度なグラフィックス,結果表示の機能などが実装され,近年のインターネットの普及に伴い,統計環境においてもWebの比重が高まってきている.これらのデータは必然的に多変量高次元となり,次元縮小や分類などにおいて,新たな処理技法が研究されている.そこで,本セッションでは,計算機上で利用されるWeb技術,Web上のデータ,統計環境の利用,高度マイニング技法に関する発表を行い,これらを通じた新たな展開について議論を行なう.
座長: 山本 義郎 (東海大学・理)・南 弘征 (北海道大学・情報基盤センター)
講演者・演題:
- (1) 中間 栄治 (株式会社COM―ONE)・* 中野 純司 (統計数理研究所・データ科学研究系)
「Webを利用したRの並列計算環境」
- (2) * 山本 由和 (徳島文理大学・工)・中野 純司 (統計数理研究所・データ科学研究系)
「統計グラフィックスライブラリのWeb機能」
- (3) * 久保田 貴文 (岡山大学・社会文化科学)・藤野 友和 (福岡女子大学・人間環境)
「空間データのためのオンラインビジュアル分析ツールについて」
- (4) * 宿久 洋 (同志社大学・文化情報)・山本 義郎 (東海大学・理)・藤野 友和 (福岡女子大学・人間環境)・黒田 正博 (岡山理科大学・社会情報)・森 裕一 (岡山理科大学・社会情報)
「eラーニングのための統計コンテンツ提供システム」
- (5) * 神嶌 敏弘・濱崎 雅弘・赤穂 昭太郎 (産業技術総合研究所)
「飼いならしを用いた協調タグ付けのタグ予測」
- (6) * 清水 昌平 (大阪大学・産業科学研究所)・鷲尾 隆 (大阪大学・産業科学研究所)・Aapo Hyvarinen (University of Helsinki (Finland) )・井元 清哉 (東京大学・医)
「大規模変数次元小標本データにおける外生変数の探索と独立成分分析」
- (* が講演者)
6. 線形代数に基づく行動計量学研究の展開 [足立 浩平 (大阪大学・人間科学)・柳井 晴夫 (聖路加看護大学)]
日時: 2008年9月8日(月) 13:30-15:30 D 会場
ねらい: 行動計量学では多変量解析法の研究やそれらの応用が盛んであるが,推測統計学的研究よりも,記述的な多変量データ解析法の理論や応用研究が盛んである.記述的多変量解析の理論研究は,その性質から,数学的基礎を線形代数に求めることが多く,線形代数を基底にすえたデータ解析法の研究開発が行動計量学の理論研究では盛んであり,線形代数そのものに寄与する研究もある.さらに,本セッションには線形代数を駆使した推測統計学的研究の講演も含まれる.本セッションは,こうした諸研究の講演を通して,行動計量学さらには統計科学の基礎として線形代数の在り方への理解を深めることを目指す.
座長: 足立 浩平 (大阪大学・人間科学)・柳井 晴夫 (聖路加看護大学)
講演者・演題:
- (1) 岡太 彬訓 (多摩大学・経営情報)
「行動計量学と線形代数の教育」
- (2) 前川 眞一 (東京工業大学・社会理工)
「スカラー関数の行列による微分について」
- (3) 足立 浩平 (大阪大学・人間科学)
「負荷行列の列ではなく行のノルムを1と制約した主成分分析の性質―アダマール積とvech演算子を用いた考察―」
- (4) 千野 直仁 (愛知学院大学・心身科学部)
「複素線形空間上の内積と非対称現象の解析」
- (5) 小笠原 春彦 (小樽商科大学・商)
「Asymptotic expansions of the null distributions of fit indexes for general covariance structures under nonnormality」
- (6) 柳井 晴夫 (聖路加看護大学・大学院)・石井 秀宗 (名古屋大学・教育発達学研究科)
「行列代数による偏相関係数行列の定義、性質、およびその拡張」
7. 日本計量生物学会シンポジウム: 医薬品の有効性・安全性評価のためのカウントデータの統計解析 [岩崎 学 (成蹊大学・理工)]
日時: 2008年9月8日(月) 13:30-15:30 A 会場
ねらい: 医薬品の有効性・安全性評価では,連続性データに加え,カウントデータの重要な役割を果たす.たとえばパニック障害などの臨床試験では発作の回数がエンドポイントとなる.また,市販後医薬品の安全性評価では重篤な有害事象の報告数が問題となる.この種のカウントデータの統計解析法は,一見すでに確立しているように見えるが,近年に至るも論文が出続けているテーマである.セッションでは,こうした最近の研究成果も踏まえながら,カウントデータの統計解析法について広範囲に議論する.
座長: 岩崎 学 (成蹊大学・理工)
講演者・演題:
- (1) 岩崎 学 (成蹊大学・理工)・阿部 貴行 (万有製薬)
「正確法と近似法によるカウントデータの解析法」
- (2) 河田 祐一 (中外製薬)
「処置前後研究におけるカウントデータの解析」
- (3) 大道寺 香澄 (エーザイ)
「ゼロ過剰なカウントデータのモデルとその解析」
- (4) 上原 秀昭 (ツムラ)・丹後 俊郎 (保健医療科学院)
「Pre-post event frequency modeling based on mixed Poisson processes in randomized controlled trials」
- (5) 松井 茂之 (京都大学・医)
「薬効評価のための再起的事象のセミパラメトリック解析」
8. 統計メタウェアの開発 [石黒 真木夫 (統計数理研究所・モデリング研究系)・田村 義保 (統計数理研究所・データ科学研究系)]
日時: 2008年9月8日(月) 10:00-12:00 C 会場
ねらい: 統計科学の研究の成果物としてはソフトウェア,ハードウェアなどがあります.しかしながら,統計的データ解析を行う場合には,モデルを考え,そのためのアルゴリズム,数値手法を考えた後,実現手段としてソフトウェア,ハードウェアを開発するという手順を踏みます.モデル,アルゴリズム作成までの茫漠とした知的情報処理をモデリングと呼び,モデリングに関わるモノゴトをメタウェアと呼ぶことを提唱します.このメタウェアについての理解を深めるために統計関連学会において議論の場を持ちたいと考えます.
座長: 石黒 真木夫 (統計数理研究所・モデリング研究系)
講演者・演題:
- (1) 松井 知子 (統計数理研究所・モデリング研究系)
「帰納的識別メタウェアの一実現例:罰金付きロジスティック回帰マシンによる音声認識」
- (2) 川本 一彦・生駒 哲一 (九州工業大学・工)
「共通因子を持つ対象群の状態推定」
- (3) 延原 肇 (筑波大学・システム情報工学)
「大規模情報の可視化のためのメタウェア」
- (4) 椿 広計 (統計数理研究所・データ科学研究系)
「データ解析戦略から設計科学の文法まで」
- (5) 石黒 真木夫 (統計数理研究所・モデリング研究系)・中野 純司 (統計数理研究所・データ科学研究系)・田村 義保 (統計数理研究所・データ科学研究系)
「統計的メタウェア試作」
9. 統計科学とゲノム科学の共進化 [井元 清哉 (東京大学・医科学研究所)・樋口 知之 (統計数理研究所・モデリング研究系)]
日時: 2008年9月9日(火) 13:00-15:00 A 会場
ねらい: 2003年度より5年間引き続いて行ってきた企画セッション“DNAアレイデータ解析に関する統計的諸問題”および“アレイデータ解析周辺にみる新しい統計的視点”では,DNAアレイデータ解析に焦点を当て,新たなバイオ情報科学の一つの柱となることを目指し議論を重ねてきた.この5年の間にDNAアレイデータの解析に対しては,統計科学的アプローチの重要性は認識され,内在する諸問題を明らかにし,その解決のために上記の企画セッションは役割を果たしたと言えよう.しかしながら,近年のゲノム科学におけるデータ観測技術の進歩はめざましく,得られるデータ,その解析目的はさらに多様化している.特に,DNAアレイデータに加え,プロテオーム,メタボロームにおけるデータも次々に生産され,有効な統計解析手法の確立は急務となっている.そこで,提案する企画セッションでは,その対象をDNAアレイデータに限らず,プロテオーム,メタボロームにおける個別のデータ解析,およびそれらを融合した多層的データ解析を通して,ゲノム科学における新たな諸問題にどのように取り組んでいくべきかを議論し,多くの統計科学研究者の英知を集め,次世代のゲノム情報科学の一つの柱となるきっかけをつくる.
座長: 井元 清哉 (東京大学・医科学研究所),樋口 知之 (統計数理研究所・モデリング研究系)
講演者・演題:
- (1) 井元 清哉 (東京大学・医科学研究所)・樋口 知之 (統計数理研究所・モデリング研究系)
「システム生物学:最近の動向とセッションのねらい」
- (2) 島村 徹平・井元 清哉・宮野 悟 (東京大学・医科学研究所)
「母集団の異なる遺伝子発現データからの大規模遺伝子ネットワークの推定」
- (3) 牛嶋 大・宮田 敏・松浦 正明 ((財)癌研究会・ゲノムセンター)
「プロテオームデータ解析の現状および統計的諸問題」
- (4) 瀧川 一学 (京都大学・化学研究所)
「酵素遺伝子の発現情報に基づく効率的な代謝経路ランキング」
- (5) 山口 類 (東京大学・医科学研究所)・吉田 亮 (統計数理研究所・モデリング研究系)・長崎 正朗 (東京大・医科学研究所)・井元 清哉 (東京大学・医科学研究所)・島村 徹平 (東京大学・医科学研究所)・山内 麻衣 (東京大学・医科学研究所)・後藤 典子 (東京大学・医科学研究所)・樋口 知之 (統計数理研究所・モデリング研究系)・宮野 悟 (東京大学・医科学研究所)
「パスウェイシミュレーションを用いたデータ同化による生体内プロセスの予測」
10. 日本計量生物学会 奨励賞受賞者講演 [岩崎 学 (成蹊大学・理工)]
日時: 2008年9月8日(月) 16:00-18:00 A 会場
ねらい: 日本計量生物学会奨励賞受賞者による記念講演.
座長: 松山 裕 (東京大学・医)
講演者・演題:
- (1) 土居 主尚 (放射線医学総合研究所)
「進行非小細胞肺がん患者における死亡と脱落を考慮したQOLデータの解析」
- (2) 逸見 昌之 (統計数理研究所・数理・推論研究系)
「メタアナリシスにおける公表バイアスの問題について」
11. 日本統計学会 各賞受賞者講演 [北川 源四郎 (統計数理研究所,日本統計学会会長)]
日時: 2008年9月9日(火) 13:00-15:00 C 会場
ねらい: 日本統計学会では,日本統計学会賞,統計活動賞,統計教育賞,小川研究奨励賞など従来からの各賞に加えて,昨年から研究業績賞,さらに今年から出版賞が新たに設けられた.それぞれの賞の位置づけは異なるが,いずれの賞も,統計学の発展ならびに普及に貢献してこられた方々に贈られる賞である.このセッションでは,これらの賞の受賞者のうち何人かの方々に,受賞に至った研究や活動の紹介はもとより,その背景や意義,さらに今後の展開までも含めた内容で講演していただく.
座長: 田中 勝人 (一橋大学,日本統計学会理事長)
講演者・演題: 各賞受賞者
12. 応用統計学会 学会賞受賞者講演 [岸野 洋久 (東京大学・農学生命科学)・西井 龍映 (九州大学・数理)]
日時: 2008年9月9日(火) 15:30-17:30 C 会場
ねらい: 応用統計学会が選出した論文賞受賞者に講演していただき,統計学への優れた貢献について統計関連学会員に知って頂くため.
座長: 西井 龍映 (九州大学・数理)
講演者・演題:
- (1) 中村 永友 (札幌学院大学・経済)・上野 玄太 (統計数理研究所・モデリング研究系)・樋口 知之 (統計数理研究所・モデリング研究系)・小西 貞則 (九州大学・数理)
「欠損混合モデルとその応用」
- (2) 松田 安昌 (東北大学・経済)・矢島 美寛 (東京大学・経済)
「不等間隔時空間データに対するフーリエ解析」
- (3) 茅野 光範 (京都大学・化学研究所)・小西 貞則 (九州大学・数理)・平川 英樹 (九州大学・農)・久原 哲 (九州大学・農)
「正則化基底展開法に基づく関数主成分分析とその応用」